MMM 2011 Black Knights Tiger II

騎士物語

HJ月刊誌掲載の黒騎士パンサーGに引き続き今回も物語に登場する2両をピックアップしました。(ゲルベ小隊所属のIII号突撃砲G型、そして中隊長最後の搭乗車輌であるタイガーII)、両作例共に”そのものの場面”と言うのは原作に無いのですが、これならありえた可能性が高いであろう場面で構成しています。

タイガーII*ドラゴン:キングタイガー(ヘンシェル砲塔・コーティング無し)

タイガーIIは出撃前のシーンと少し重なるようにしてみました。制空権が全く無い末期、出撃準備を開けた場所で準備行うとは多少考え辛いので車輌を木々の横に配置してみました。季節柄明るい緑色の葉を(紙創り)採用しています。車体は基本的に中期〜後期型で、側面のフェンダー全て、各種装備品、及び右排気管等の欠損が見られる車体です。原作では古い軍服と交換した・・・とありますので同車はSS重戦車大隊に元々所属していたようです。オリジナルのマーキングは見られません。(たしか首都内外で戦っていたSS503大隊等ならマーキングの無いものが存在していますのでその辺のイメージでしょうか?)車輌には中隊マークが手書きで施されているようですので同様に筆で再現しました。またP−137のシーンでは乗員が砲身にキルマークを描いているようにも見えるのですが、その後のページではマーキングは確認できません。しかし今回は見栄えも考慮してキルマークも施した物にしてみました。また、転輪一つをスイングアームごと欠損させています。

キットはやや古い部類に入りますので最新のスマートキットと比較すると多少見劣りますが、ボエジャーのエッチングにメタル砲身、パテによる各部溶接痕の再現、カステンで止めを刺すことによって雰囲気あるi タイガーIIに仕上げることが出来ると思います。こちらは多少パテの扱い等に手馴れた方にお勧めです。

画像上:

前部フェンダーはキットの物を使用しましたが、立体的に見えるように側面を中心に加工しています。(側面をデザインナイフで削り取りフェンダーステイが見えているようにしています)。コーティング無しのタイガーIIの魅力の一つはその巨大な大砲に流れるようなデザインの装甲だと考えていますが、そのシンプルさ故に意外と目立つのが溶接痕だと感じています。実際かなり荒々しく施されている部分が多く、模型的に見ても大変よいポイントとなるので、主要な溶接痕はエポパテで少々オーバー気味に再現してみました。

   
原作に登場するタイガーIIの排気管は片側が欠損した物が描かれています。作例ではその部分も”それらしく”再現してみました。また車載工具類及びそれらのラック類の多くも欠損した状態としています。また給弾シーンですので、砲塔後部ハッチを開口状態とし、徹甲弾、榴弾、及び薬莢を配置しています。